なぜMIRAIを選んだのか
アメリカに住んで20年以上、普通にガソリンスタンドでガソリンをいれる車にず~っと乗ってきましたが、どうにもこの週1度のガソリンスタンド通いが面倒で仕方ない。。。
なので、おもいきって6年前にアメリカでも人気のハイブリット車に変えることを決断しました。もちろんハイブリット車なので、ガソリンスタンドにガソリンをいれに行く事に変わりは無いのですが、今まで週1通っていたのに、ハイブリット車のプリウス!2週間に1度のガソリン補給でok!かなりの時間とお金の節約になってくれました。そして、ハイブリット車に替えてから早いもので6年(3年のリースを2回行いました)、次は知人がお勧めをしていた、トヨタ初の水素自動車MIRAIを検討しようと調べはじめました。
様々なリベートプログラムやスペックを検討した結果、昨年末わたしは、プリウスから水素自動車トヨタMIRAIの3年リースに踏み切ることにしたのです。ここでは勝手ながらサンフランシスコベイエリア・シリコンバレーでの生活におけるMIRAI乗車の感想、トヨタのサービスや良い点、改善点などを記載していきたいと思います。
リース開始 2018年12月末~3年(年間12,000マイル、約19,312キロメートル)契約
場所 サニーベール市というトヨタのディーラー
(日本人のセールスマンがいらっしゃいますよ)
トヨタのディーラーでも、全てがこの水素車MIRAIをとりあつかっているわけでありません。わたしの場合はネット検索した結果、サニーベールのトヨタディーラーにたどり着きました。ちょうど2018年と2019年の変わり目であったため、2018年モデルのキャンペーンが開催されていましたし、ネット検索の時に在庫の中に白のMIRAIがあったので、それを狙っていましたが。。。
頭金 3000ドル
月支払いリース額 約450ドル(水素代金含まれる)
アメリカで車をリースするとういう事
アメリカで車をリースする事を何度も行ってきましたが、本当に毎回骨の折れるイベントです。大体はやくても数時間から半日はみておいたほうがいいでしょう。昨今では車体価格とどの車種にキャンペーンがあるか、すでにもうネットに出ているので、あとはクレジットスコアーをだして、指定の頭金を払い、そして最後にをサインして終了だと思うのですが、なにせディーラーによっては高い値段をいってくる場合がありますし、2018年目当てでいっていても、2019年をすすめるセールスマンがいたりしますので、しっかりと自分の想定価格と意思を最初に伝えほうが進むのは早いです(価格ももちろん常識の範囲内ですが)。今回も案の定、2回ばかりセールスマンとその上司のあいだで値段交渉の行き来がありましたが、わたしの中で大よその納得の行く価格におちついたので、今回はわりと早めにあたらしい車、MIRAIに乗って家路に付く事が叶いました。
といっても、結局のところ白の車体は売り切れとなっており、他のディーラーからの取り寄せになり、さらに10日近く掛かるとの事でしたので、サニーベールのトヨタに残っている在庫の中から黒を選ぶことにしました。アメリカのディーラーの看板広告にもよくみるMIRAIのアクアブルーの車種がかなりありましたが(売れ残りのような、人気がないように見受けられました)、わたしの中ではあまり好きなブルーではなかったため、黒を選ぶことにしました。一通りのリース契約が終了した後には、どのように水素をいれるのか、説明や実際の体験(ディーラー内にあり)もあり、とくに問題なく全てクリアーできました。
カリフォルニア州からの$5000のリベート
今回は2018年のMIRAIのオーナーにはカリフォルニア州からの$5000のリベートがもらえるプログラムがついてきます。また3年間(36,000マイル)の無料水素がついてきました。ですので、今までのガソリン代が掛からない結果、節約になるのです。トヨタより水素を入れる際に使用する専用のクレジットカードが後に送られてきますので、それを使って水素ステーションのあるステーションへ行き、水素をチャージする形です。
この3年の水素燃料は全てトヨタは払うにしても、MIRAIにほぼ0から満タンにいれるにはやく$70くらいの支払いが必要になります。タンクの大きさがちがうにせよ、これは私が以前乗っていたプリウスの倍以上の価格です。水素はとても高い印象をうけます。もしも、トヨタがこの水素代無料キャンペーンがなければまずMIRAIに替えていることは間違いなくなかっと思っています。本当に水素、想像より高いのですね。
7月の時点で政府のリベートプログラムの$5000はまだ戻ってきていませんが、政府のファンドが降りれば予定では10月には返金になる見込みです。もしかしたら、遅れる可能性もあるかもしれません。との報告もありますが、、、。そして、無事9月末日に$5000のチェック(リベート)が届きました!
クリーンヴィヒクルプログラム
アメリカ カリフォルニア州では、クリーンヴィヒクルと言われる環境に配慮した車を購入、またはリースをした人に、一部代金を返金するリベートプログラムがあります。
一時期は政府のファンドが底をついたらこのプログラムは終了と言う噂もありましたが、未だこのプログラムは継続されており、返金時期に遅れが出ているもののプログラム自体は閉鎖はされておりません。
Toyota Mirai Fuel Cell Vehicle 2016 – 2019 には$5000のリベートがあります。
その他の車とリベートの価格は?
Hydrogen Fuel Cell 水素
Honda Clarity Fuel Cell 2017 – 2019 $5000
Hyundai Nexo 2019 $5000
Hyundai Tucson Fuel Cell 2015 – 2017 $5000
Zero-Emission Vehicles: Battery Electric 電池
Audi e-tron 2019 $2500
BLUECAR Bluecar 2016 (Fleets only) $2500
BMW i3 2015 – 2019 $2500
BMW i3s 2018 – 2019 $2500
BYD e6 2015 – 2018 (Fleets only) $2500
Chevrolet Bolt EV 2017 – 2019 $2500
Fiat 500e 2015 – 2019 $2500
Ford Focus Electric 2015 – 2018 $2500
Honda Clarity Electric 2017 – 2019 $2500
Hyundai Ioniq Electric 2017 – 2019 $2500
Hyundai Kona Electric 2019 $2500
Jaguar I-PACE 2019 – 2020 $2500
Kia Niro Electric 2019 $2500
Kia Soul EV 2015 – 2019 $2500
Mercedes-Benz B250e 2015 – 2017 $2500
Mitsubishi i-MiEV 2016 – 2017 $2500
Nissan LEAF 2015 – 2019 $2500
smart Electric Fortwo Cabriolet 2015, 2017 – 2019 $2500
smart Electric Fortwo Coupe 2015 – 2019 $2500
Tesla Model 3 2017-2019 $2500
Tesla Model S 2015 – 2019 $2500
Tesla Model X 2016 – 2019 $2500
Volkswagen e-Golf 2015 – 2019 $2500
Plug-in Hybrid Electric Vehicles ハイブリット
Audi A3 e-tron 2016 – 2018 $1500
BMW 530e 2018 – 2019 $1500
Chevrolet Volt 2015 – 2019 ONLY Low Emissions Package $1500
Chrysler Pacifica 2017 – 2019 $1500
Ford C-MAX Energi 2015 – 2017 $1500
Ford Fusion Energi 2015 – 2019 $1500
Honda Clarity Plug-In Hybrid 2018 – 2019 $1500
Hyundai Ioniq PHEV 2018 – 2019 $1500
Hyundai Sonata Plug-in Hybrid 2016 – 2019 $1500
Kia Niro Plug-in Hybrid 2018 – 2019 $1500
Kia Optima Plug-in Hybrid 2017 – 2019 $1500
Mitsubishi Outlander PHEV 2018 – 2019 $1500
Subaru Crosstrek Hybrid PHEV 2019 $1500
Toyota Prius Prime 2017 – 2020 $1500
Volvo S60 T8 2019 $1500
Volvo S90 T8 2018 – 2019 $1500
Volvo XC60 T8 2018 – 2019 $1500
Volvo XC90 T8 2018 – 2019 $1500
実際にMIRAIにのってみて、感じた事
意外と頻繁に水素をチャージしなくてはいけないと言う事です。ガソリンスタンドに立ち寄る事があまり好きではないわたしは、MIRAIもプリウス同様の感覚で2週間に一度くらいでいいのだと思っていましたが、水素を入れるタイミングはガソリン車とハイブリット車の中間くらい、10日に一度は水素補給のあるガソリンスタンドへいかなくてはなりません。この点はとてもがっかりです。
その、やく10日に一度の水素補給なのですが、携帯電話と車についているプログラムが連携されいて、今、どのガスステーションで水素補給が可能なのか(全てのガソリンスタンドいつも水素を入れられるわけでは在りません)の表示が出てきます。これでまずどこに行けるかをチェックして、そこに水素を入れに行くのです。
会社の近くのサンフランシスコ国際空港そばに1つ水素が入れられるステーションがあるのですが、だいたい50%の割合で水素を入れる事は出来ません。閉鎖中というインフォメーションがでてくるからです。
普通にガソリンをいれるのであれば、何ブロックかに1つはガソリンスタンドがあるので、わざわざ給油ができるかどうかの確認は必要ないのですが、水素クルマの場合は水素が入れられるステーションが非常に少ないため、かならず確認する必要があるのです。
そして、燃料が0に近ずくとランプが付くので、そのランプが付く前にかならず補給しておく事を強く勧めます。なぜなら、先ほどすこしお知らせをさせていただいたとおり、いつも100%水素ステーションが開いている保証はないのです。
家から一番近い水素ステーションもかなりの割合でオフライン(閉鎖)またはリミテッド(制限あり)の表示が出るため、いつもやむおえず、家二番目に近い水素ステーションまでフリーウェーにのってクルマを走らせる結果となってしまうのです(家から20分は掛かります)。このよな事が一度ならず、この半年の間に少なくとも5回(ほぼ毎月)あり、このトヨタの水素ステーションのメインテナンス/数の少なさ、お粗末さに落胆してしまいます。そして、オンライン(オープン)のステーションへいくと、水素が必要な車達が列をなしています。自分の番が来るには軽く1時間は待たされる始末です。昨年末に購入してからというもの、このガスステーション問題はかなりの時間の無駄を生み出しています。 2018年の段階では、レッドウッドシティーという市(我が家からは車で5分でいける一番近いステーション)水素ステーションを構えたガソリンスタントがオープンとなっていましたが、2019年秋に延期 そして今では2020年にオープン予定となってしまっている状態です。このガソリンスタンド(水素提供可能)不足問題はMIRAIに載っているオーナーにとっては大大大問題です。電気クルマの方がはるかにチャージステーションが多いのですから、アメリカで水素車ではなくテスラーを筆頭にEV車が売れる理由がよーくわかります。義理の兄がテスラーに乗っているのですが、兄によるととても静かで気に入っているとの事、ただ、電気のチャージを家で行う場合は古い家であればちょっとした電気系統の工事と専用のラインの購入が必要であったり面倒という話、そして電気代にやく100ドル近くかかると聞いたので、水素を入れにいく手間はかかるものの、水素車のほうがすこしは節約になるかと思われます。はやく水素ステーションの数が増えることを願っています。
水素自動車トヨタMIRAI日本国内の補助金&水素ステーションは?
カリフォルニア州では5000ドルのリベートと水素燃料が3年間(3年リースをしたため)という特典があると前回述べさせていただきましたが、さて、日本国内ではどうなのでしょうか?
日本国内でもエコカー市場は拡大し、日本では2030年にはガソリン車のシェアが80%を切るということも現実できでしょう。日本ではMIRAIを月々24100円で水素で走る電気自動車4年間のれます!という広告を目にしたことがありますが、これはアメリカよりも破格のお値段!なんと補助金が最大合計303万円っていうんですから、定価700万超えのクルマなのにとんでもないバーゲンですね。
日本での水素ステーション?やはりまだまだ足りていないのが現実のようです。2019年夏の段階で北海道には1店舗もありませんし、アメリカ同様“休止中”の表示の多いこと。。。どうした!トヨタ~っと叫びたくなります。たとえば7月25日2019年 日本時間朝8時45分、状況をチェックしてみたところ、稼動しているのはイワタニ水素ステーション山口周南、イワタニ水素ステーション小倉、イワタニ水素ステーション福岡県庁のみ。。。じゃあ東北関東関西中部近畿の人はまったく現在水素を入れられない。。。水素満タンで航続距離は635km、おおよそ東京から島根片道)とありますが、途中で水素を入れることは、これだけ水素ステーションが足りず、休止中の表示があるようであれば、このクルマに頼る長距離ドライブはとても難しいと感じてしまいます。
水素自動車トヨタMIRAI内装は?気になる1点
半年ほどカリフォルニア州でMIRAIにのっていますが、正直乗り心地はとても快適です。以前プリウスにのっていましたので(シートは布タイプでした)そもそもMIRAIとプリウスの車体価格が違うので当たり前かもしませんが、クルマの走り出しはとても静かですし、プリウスに比べてアクセルの踏み込み後の加速も、とってもとってもスムーズなんです。シートも本革ではないものの、合成皮革なので、万が一なにかこぼしてもさっと拭いてしまえば、布のシートのようにシミの心配はありません。また、シートのヒーターは全席ついていますので、冬場には後ろのシートに座った方も暖かいシートに調節可能です(ハイとローの2パターンの温度設定ボタンつき)。ひとつだけ惜しいなと思ってしまったのは、後部座席の間の仕切りです。リアセンターアームレストという部分なのですが、もしもこれが上に上がるような設定であれば、とってもとってもいいのにと思ってしまいます。仕切りの部分にはプッシュ式カップホルダーや小物収納可能なボックスタイプになっているのですが、便利ですがこれは固定されているものなのです。チャイルドシートを乗せるには問題なしの作りなのですが、大型犬を乗せたい場合は、犬が横になって足を伸ばすことは出来ません。内装に関してはこの1点だけがわたしの日常生活の中で100%満足になっていない部分です。
水素自動車トヨタMIRAIほかに気になる事
トランクの収納スペースはセダンですからSUVのように余裕があるわけでもなく、やはり限界がありますが、大きな旅行用トランク1つは軽く収納可能 (2ついれるには無理があります)。ゴルフバックは2つは収納可能の広さです。ここでも1点だけ、自動でトランクが閉まるボタンがあればいいな~。両手がふさがっている時はトランクの扉をボタン一つで下ろせたら、そしてあけられたら、それはそれは便利です。贅沢を言ってはきりがありませんね。
MIRAIとは2021年いっぱいつきあっていくので、はやく家の近くに安定した水素を供給してくれるステーションが出来ることをただただ願うのみです。
先日ステーションを調べてオンラインだったので家から一番近いステーションへいきましたが、まったく水素を補給することができませんでした。もうこれ以上は我慢ならず、ステーションに記載されていたカスタマーサービスへクレームのメールをおくり、解決策をもとめました。やく2週間後、なんの返事もなければ再度連絡をしようかと思っていたところ、e-mailへの返答がきました。
トヨタからの回答は改めて書面で詳細が送られてくるそうなのですが、最大でMiraiのリース代金を6か月分クレジットにしてくれるという事です。まだ正式な書面は到着していませんが、また詳しい事がわかればこちらに記載をしていこうと思います。
これはたった1つの一例ですが、アメリカ社会、声をあげないと何の解決にならない事をあらためて実感した出来事でした。