AIウェアラブル市場が新たなステージへ進もうとしています。
美容ブランド経営者であり、世界的ファッションアイコンとしても知られるカイリー・ジェンナーが、Metaとコラボレーションした新しいAIスマートグラス「Meta Glasses by Kylie」を発表しました。
これまでスマートグラスは「ガジェット好きのための製品」という印象がありました。しかし今回の新モデルは、最新AI機能だけでなく、高級アイウェアのようなデザイン性も兼ね備え、「毎日身に着けたいスマートグラス」として大きな注目を集めています。Metaは今回、EssilorLuxotticaとの共同開発により、自社ブランド初となるAIスマートグラスシリーズを発表しました。

Meta初の独自ブランドAIスマートグラス
これまでMetaのスマートグラスはRay-BanやOakleyブランドで展開されていました。
しかし今回発表された「Meta Glasses」は、Metaブランドとして初めて販売される新シリーズです。
ラインアップは以下の3種類です。
- Adventurer(ベーシックな長方形フレーム)
- Fury(存在感のある大胆なデザイン)
- Meta Glasses by Kylie(細身のオーバルフレーム)
カイリーモデルは、彼女自身のファッションスタイルを反映したスリムなデザインが特徴で、従来のテック製品らしさを感じさせない洗練された印象に仕上がっています。発売時点では26種類のフレーム・カラー・レンズの組み合わせが用意され、度付きレンズにも対応しています。

Meta AIでできること
新しいMeta Glassesには最新のMeta AIが搭載され、日常生活をサポートするさまざまな機能が利用できます。
主な機能は次のとおりです。
- 音声でAIに質問
- リアルタイム翻訳
- 写真・動画撮影
- 音楽再生
- ハンズフリー通話
- ナビゲーション
- 周囲の物体認識
- 食べ物のカロリー推定
さらに「Meta Glasses by Kylie」では、AIアシスタントにカイリー本人の音声が採用されていることも話題です。最新モデルはMetaの新しいAI基盤「Muse Spark」を採用し、より自然な対話や高速な応答を実現しています。
価格と販売店舗
ニューヨークでは6月23日から販売が始まりました。
価格は
- Meta Adventurer:299ドル〜
- Meta Fury:299ドル〜
- Meta Glasses by Kylie:399ドル
購入できる店舗は以下のとおりです。
- Meta公式オンラインストア
- Best Buy
- Sunglass Hut
- LensCrafters
一部店舗では試着も可能となっています。

なぜカイリー・ジェンナーなのか?
Metaがカイリーを起用した理由は明確です。
彼女はInstagramやTikTokなどで圧倒的な影響力を持ち、美容・ファッション業界のトレンドを生み出してきた存在です。
スマートグラスを「テクノロジー製品」ではなく、「ファッションアクセサリー」として浸透させることが、Metaの狙いだと考えられます。
AppleやGoogleとの競争も激化
AIスマートグラス市場では競争が一段と激しくなっています。
Metaはすでに世界のAIスマートグラス市場で高いシェアを持つ一方、GoogleやAppleなども次世代ウェアラブルの開発を進めていると報じられています。今回の299ドルという価格設定は、より多くのユーザーにAIウェアラブルを普及させる戦略の一環とみられています。
一方でプライバシーへの懸念も
AIスマートグラスの普及に期待が高まる一方で、内蔵カメラによる撮影や将来的なAI機能の高度化について、プライバシーを懸念する声もあります。Metaは撮影時にLEDインジケーターが点灯する仕様を採用していますが、市民団体や専門家からは慎重な運用を求める意見も出ています。今後は利便性とプライバシー保護の両立が、業界全体の大きな課題となりそうです。
編集部コメント
AIはスマートフォンの次のプラットフォームになると言われています。
その中でMetaは、「ポケットから取り出すAI」ではなく、「身に着けるAI」という新しい体験を提案しています。
今回のカイリー・ジェンナーとのコラボレーションは、AIを日常のファッションへ自然に溶け込ませる象徴的な取り組みといえるでしょう。
今後は翻訳や旅行、買い物、動画撮影、仕事のサポートなど、スマートグラスの活躍の場はさらに広がると予想されます。AIウェアラブルがスマートフォンに次ぐ新しいデバイスとして定着するのか、Metaの挑戦に世界中の注目が集まっています。


